公開日 2020年10月12日
更新日 2023年12月20日
住宅用火災警報器って必要なの?
消防法の一部改正により、一般の住宅に住宅用火災警報器の設置が必要になりました。
火災で亡くなられた方(放火自殺者等を除く)の約8割は「住宅火災」によるものであり、そのうち亡くなった原因の5割が「逃げ遅れ」によるものです。このことから、あなたの住まいで万が一にも火災が発生したときは、早期に発見していち早く避難することが重要です。
あなたと大切なご家族が安全で安心な生活を送るため、住宅用火災警報器を設置しましょう。
どんな警報器があるの?
種類 |
特徴 |
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煙式(光電式) | 煙が住宅用火災警報器に入ると、音や音声で火災の発生を知らせます。 |
熱式(定温式) |
住宅用火災警報器の周辺温度が一定の温度に達すると音や音声で火災の発生を知らせます。 |
火災・ガス漏れ複合型 | 住宅用火災警報器とガス漏れ警報器の機能を複合した警報器です。 |
連動型 |
火災を感知した住宅用火災警報器だけでなく、他の部屋などに設置している住宅用火災警報器も連動して音や音声で火災の発生を知らせます。なお、配線によるものと無線式のものがあります。 |
その他 | 音や音声の他に光や振動で火災を知らせる住宅用火災警報器があります。 |
設置する警報器の種類は?
煙式の住宅用火災警報器を設置してください。
煙式(光電式)は、住宅内のすべての場所に設置することができます。
煙式(イオン化式)は、廊下しか設置することができませんのでご注意ください。
熱式(定温式)は、次の場所に限り設置することができますが、より早く火災の発生を知らせる煙式の設置をおすすめします。
- 台所
- じんあい、煙等が滞留するおそれがある居室、車庫等
家のどこに設置すればいいの?
設置しなければならない場所は、寝室や階段の天井または壁です。
設置しなければならない場所 | 設置について・その効果など |
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寝室 |
家族の方が通常就寝に用いる部屋すべてに設置しなければなりません。 就寝中は火災の発見が遅れ、死に至る危険性が高まります。設置により素早い避難につながります。 |
階段 |
就寝に用いる部屋が2階以上にある場合は、必ず設置しなければなりません。 階段は火災による煙が集まりやすく、設置により早期の火災発見につながります。また、火災時の避難経路である階段に火の手が回る前に、火災を発見できる可能性が高まります。 |
※上記の他にも、階数が3以上ある住宅や1つの階に7平方メートル以上の部屋が5つ以上ある住宅には、住宅用火災警報器が必要となる場合がありますので、詳しくは消防本部にお問い合わせください。
取り付け方法は?
- 煙式
天井に取り付ける場合は、壁面や梁(はり)から60センチメートル以上離し、壁面に取り付ける場合は天井から15〜50センチメートル以内の場所に取り付けます。また、エアコンや換気扇からは1.5メートル以上離して取り付けてください。
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※設置するときは、ドライバーや脚立を用いて取り付けます。高い場所への取り付けとなるので転倒事故に注意してください。
また、ご自身で取り付けられない高齢者の方などの世帯には、消防職員による取り付け支援を行っています。
以下のページに取り付け支援の対象や条件などの詳細が掲載されていますので、希望される方はご確認ください。
取り付け支援の詳細ページ:住宅用火災警報器の取り付けを支援します!
1個当たりの価格は?
安価なもので2,000円くらいから販売されていますが、価格は機種によって異なります。
どうやって手入れするの?
定期的に掃除をしましょう!
住宅用火災警報器は、ほこりやクモの巣などにより誤作動を起こしたり、作動しなくなったりするので、定期的に掃除をしましょう。
また、掃除の方法は機種によって違うので、取扱説明書でご確認ください。
交換期限を確認しましょう!
住宅用火災警報器には、交換期限があります。
交換期限を過ぎると、正常に作動しなくなることがあるので、取扱説明書を確認の上で交換しましょう。
電池切れにご注意を!
電池式の住宅用火災警報器は、電池が切れると作動しなくなります。
住宅用火災警報器に使われている電池は、寿命が5年や10年のものが多く、設置してからの年数の経過により電池が切れているかもしれません。
定期的に点検ボタンや点検ひもで作動確認を行いましょう。
また、家庭用電源から電源を取っている場合でも、定期的に通電テストを行いましょう。
設置から10年たったら本体を交換しましょう!
住宅用火災警報器は、古くなると電子部品の寿命や電池切れなどで煙や熱を感知しなくなることがあります。
設置してから10年経過した住宅用火災警報器は、本体ごとの交換をおすすめします。
悪質な訪問販売ってあるの?
小樽市内でも消防職員を装った者による悪質な訪問販売が発生したことがあります。
また、住宅用火災警報器の他にも消火器の販売や消防用設備の点検などでも悪質な訪問販売が発生しています。
消防職員や消防団員が、住宅用火災警報器、消火器などをあっせんしたり、販売を委託したりすることはありません。
以下のページを参考にしていただき、ご注意ください。
注意喚起のページ:ニセの消防職員にご注意
住宅用火災警報器の奏功事例ってどんなこと?
奏功事例とは、住宅用火災警報器を設置していたことにより、火災を未然に防いだり、火災の被害を最小限にとどめたりした実例です。
奏功事例1
ガスこんろを点けたままその場を離れたところ、台所に設置していた住宅用火災警報器が作動したため駆け付けると、ガスこんろ付近に置いていた可燃物に着火していた。
すぐに隣家へ助けを求め、隣人が消火器を用いて消火したことで大事に至らなかった。
奏功事例2
たばこを吸いながら寝てしまったところ、寝室に設置していた住宅用火災警報器の警報音によって目が覚め、辺りを見ると煙が充満していた。
すぐに窓を開け、着火していた布団などを屋外に放り投げ大事に至らなかった。
奏功事例3
調理中、ガスこんろに鍋をかけたままその場を離れて電話をしていたところ、通話中の相手から電話機越しに警報音が聞こえると指摘されて住宅用火災警報器が作動していることに気付き、台所に戻ると鍋が空炊き状態になっていたため、ガスこんろの火を消して大事に至らなかった。
住宅用火災警報器に関するお知らせ
火災以外で住宅用火災警報器が鳴った時の対処方法
取扱説明書がない場合でも維持管理できるよう、警報が鳴ったときの対処方法がメーカー別の機種ごとに一般社団法人日本火災報知器工業会のホームページに掲載されていますので、以下のホームページをご参照ください。
イオン化式感知器の回収について
イオン化式感知器は過去に煙感知機の主流として使用されており、煙検出用として放射性物質であるアメリシウム241を使用しています。
平成16年に「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律」が改正され、放射性同位元素装備機器に該当することとなりました。
不要になった場合は、購入先や製造会社に問い合わせし、感知器の廃棄を依頼してください。
詳細については以下の内容をご参照ください。