公開日 2020年10月16日
更新日 2025年09月02日
結核の基礎知識
結核とは
結核は、結核菌という細菌によって、主に肺に炎症が起きる病気です。
症状は、風邪の症状とよく似ています。咳・たん・微熱・体のだるさ・体重減少・食欲低下のような症状が2週間以上続く場合は、早めに受診しましょう。
ただし、特に高齢者の場合は、咳やたんなどの症状が出にくい場合があり、注意が必要です。
結核のうつり方
菌を出している患者さんの咳やくしゃみによる飛沫(しぶき)にのって、菌が空気中に飛び散り、周囲の人が直接吸い込んで肺の奥深くに入り込むことで感染します。
患者さんが結核菌をどのくらい出しているか、部屋の換気が行われているかなどによっても感染を受けるリスクは変化していきます。
寝具や衣類、食器などの物を介して結核がうつることはありません。
感染と発病
健康であれば、感染しても身体の免疫機能によって、結核菌を抑え込むことができます。感染しただけでは、他人にはうつしません。
感染した人のうち、およそ8~9割の人は生涯結核を発病しません。(しかし、体の中に結核菌はとどまっていて、そのまま数十年は生き続けています。)
ただし、病気などで免疫力が落ちると、発病する可能性があります。
【免疫力が下がる原因の一例】
副腎皮質ホルモン剤や免疫抑制剤による治療を受けている方、管理不十分な糖尿病、人工透析、高齢者など
結核を予防するために
予防対策の基本は「こまめな換気」、「咳エチケット」、「手洗い」です。日ごろの心がけが、結核を防ぎ、自分や周りの人を守ることにつながります。
予防接種(BCG)
乳幼児が結核に感染すると重症化することが多く、髄膜炎などになる可能性があります。生後1歳までのBCGワクチン接種により、小児の結核の発症や、重篤な髄膜炎等のリスクを減らすことができると報告されています。このため、1歳未満で予防接種を受けることが重要です。
標準的な接種期間は、生後5か月〜8か月に達するまでの期間に1回です。
お子さんの予防接種について(定期の予防接種) | 小樽市ホームページ
日頃の健康管理
健康的な生活が免疫力を高め、結核の予防につながります。適度な運動、十分な睡眠、バランスの良い食事を心がけましょう。
また、早期発見は重症化を防ぎ、周りへの感染予防になります。気になる症状があるときは、早めに医療機関を受診しましょう。
症状がなくても、1年に1度は定期的に胸部エックス線検査を受けましょう。
高齢者の結核予防
高齢者の場合は、咳やたんなどの症状が出にくいため、注意が必要です。結核患者の中で高齢者が占める割合は高く、早期発見が重要です。
年に1回は結核・肺がん検診を受けましょう。
小樽市の結核・肺がん検診については、こちらを御覧ください。|小樽市ホームページ
毎年9月24日から9月30日は、結核・呼吸器感染症予防週間です。
下記リンクを御覧ください。
9月24日から9月30日は結核・呼吸器感染症予防週間です | 小樽市ホームページ
結核予防会パンフレット・ポスター|公益財団法人結核予防会ホームページ(外部サイト)
関連リンク
小樽市の結核の罹患率、年齢別割合等を掲載しています。
結核に関する届出関係について掲載しています。ご参照ください。
結核|国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイトホームページ(外部サイト)
結核Q&A | 公益財団法人結核予防会ホームページ(外部サイト)
結核と闘うシールぼうや